聖徳大学人文学部日本文化学科
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『JIN ― 仁―』日本文化学科の大庭邦彦先生が歴史監修

原作(マンガ)からTVドラマ化された『JIN‐仁‐』。実はこの作品の歴史監修を日本文化学科教授の大庭邦彦先生が務められました。今回はその大庭先生に直撃インタビューを行ないました!

大庭先生とJIN

「JIN‐仁‐」の歴史監修を務めるようになられた経緯は?

以前、一緒に仕事をしたことのある、集英社の編集者の方より、「村上もとかさんという漫画家の作品の歴史監修をしてくださる方を探しているのだけれど、受けてくれないか」との話があったのが事の始まりです。その際、村上さんの作品「龍」を実際に読んでみて、非常に歴史に忠実に描かれていて、「この人となら一緒に仕事がしてみたい」と感じたので、歴史監修の仕事を受けることにしたんです。TVドラマの歴史監修はその時からの御縁で担当させていただいたわけです。

実際、TVの歴史監修に携わられて感じたことはありましたか?

「難しい」ということでしょうか。何が難しいかというと、ひとつは「原作とTVの違い」です。原作ですと、史実に見合う形で、ストーリー展開を一緒に考えていくことができましたので、「一体感」みたいなものがあります。対してTVになると、やはりドラマ性も意識した上での歴史監修とならざるをえなく、なかなか思うように進められないことなんかもありました。

難しさの二つ目ですが、それは「とても細かい点」のことです。例えば、建物の表札は掲げた方がよいのかということや、登場人物に橘咲がいますけど、その咲さんが、「どこでどういう教育を受けたのか」など、歴史を専門に扱う私たちにとっても非常に難題といえるものには苦労しましたね。

「JIN‐仁‐」大庭先生の目から見ていかがでしょう?

単に歴史ドラマということだけでなく、人間ドラマとしても面白いと思います。特に、原作の方が、より歴史に忠実なので面白いと私は感じています。作者の思いが伝わっているというんでしょうか。「JIN‐仁‐」は、歴史を学ぶ上でもとても意味のある作品だと思います。

一言メッセージ(コメント)をお願いします。

原作とTVは一味違います。ドラマは見たけれど、まだ原作を読んでいないという方、歴史が好きという方、今回新たに興味を持ってくれた方は、ぜひ「違い」にも注目して読んでみてください。